一般社団法人ダム工学会
 
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行事報告

平成22年度ダム工学会研究発表会・講習会の開催報告

 

ダム工学会学術研究発表会小委員会
講習会小委員会

 

 平成22年11月5日(金)に都内、星陵会館において平成22年度 ダム工学会 研究発表会・講習会を開催しました。
 はじめに、学術研究発表会宮内委員長(水資源機構)より、ダム工学会の設立の経緯、趣旨、目的の説明とともに、学術研究発表会、講習会での活発な議論への期待が込められた開会挨拶がありました。
 発表会には100名の参加者を得て、午前部の研究発表会では、7編の研究論文の発表と質疑応答が活発に行われました。 午後部の講習会では、3名の講師による講演を行いました。
 最後に、講習会小泉委員長(大成建設)より、「明治の思想家『高山樗牛』に、『己の立つ所を深く掘れ、そこには必ず泉あらん』という言葉があります。ダム建設を取り巻く環境が厳しいからこそ、我々技術者は官民を問わず、更なる研鑽を重ねる姿勢が大事である。」 と閉会の挨拶がありました。

 

『研究発表会の部』

  発表論文は別紙に示したとおりで、解析分野3編(基礎的研究関連2編、その他1編)、環境分野2編、計測分野1編、施工分野1編と幅広い分野からの研究発表が行われました。
 基礎研究では、地震記録からロックフィルダムの地震応答解析で、せん断ひずみ10−3台のせん断ひずみ領域まで実測値から同定した研究成果が報告されました。 環境分野では、ダムの下流河川環境の改善に向けたフラッシュ放流・土砂還元の取り組みが発表されました。
 また、精度向上を図ったGPS自動計測システムの開発、工期短縮に直結した常用洪水吐き設備の施工方法等、ダム安全管理やダム施工に役立つ最新技術についても発表されました。
 当日の研究発表に対して、優秀発表賞選考委員会が会場内で開催され、慎重な審査の結果、優秀発表賞として次の2編が選定され、優秀発表賞選考委員会宮内副委員長より賞状ならびに副賞が発表者に対して授与されました。

【優秀発表賞】    

「フィルダム外部変形計測を目的としたGPS自動計測システムについて」

国際航業(株) 社会基盤事業部  佐藤 渉

「2008年 岩手・宮城内陸地震におけるロックフィルダムの
地震応答挙動の検討 」

(独)水資源機構 総合技術センター 試験解析グループ
冨田 尚樹

論文発表風景
会場風景
優秀発表賞 受賞風景


『講習の部』

  講習会小委員会では、毎年、若手技術者を対象として講演を実施しています。
 今年は、3名の講師を御招きし、ダム湖底に堆積した腐食物質の有効活用やダムの安全等について講演して頂きました。

『ダム湖底に堆積した腐植物質のキャラクタリゼーションとその有効利用に関する研究』

ダムフルボ酸鉄研究会           堀家 茂一 氏

『長崎大水害と本河内ダム』

日本振興株式会社             前田 佳朗 氏

『今、なぜ「安全」か?』

財団法人 ダム技術センター       松本 徳久 氏

  『ダム湖底に堆積した腐植物質のキャラクタリゼーションとその有効利用に関する研究』では、海岸における「磯焼け」(コンブやワカメ等の海藻が減少して不毛の状態となり、代わりにサンゴモと呼ばれる海藻が、海底の岩の表面を覆いつくす現象)の対策として、ダム湖底に堆積した腐植物質を活用した「藻場」の再生への取り組みについて講演を頂きました。
 講演は、@「磯焼け」の原因、Aダム湖底に堆積した腐植物質(フルボ酸鉄(腐植酸鉄))の効用、B実証実験の成果等についての内容でした。
  『長崎大水害と本河内ダム』では、昭和57年7月に発生した日雨量527.0mmによる長崎における大水害を契機とした「長崎水害緊急ダム事業」の概要と、事業のうち本河内高部ダム・低部ダムの再開発への取り組みについて講演を頂きました。
 講演は、@既設5ダム、新設2ダムによる容量再編を行うダム事業内容、A本河内高部ダムの水理地質構造と止水処理、堆泥処理、旧堤体の保存の設計、施工、B本河内低部ダムの腹付コンクリート、竪坑トンネル式洪水吐、旧堤体の保存の設計、施工についての内容でした。
  『今、なぜ「安全」か?』では、国際大ダム会議でしばしば課題として採択されている「安全」について、なぜ今、「安全」なのかについて、海外における事故事例等の紹介、安全のテーマ等について講演を頂きました。
 講演は、@安全管理の考え方、A安全の4テーマ(長期の劣化、常時、洪水、地震)、B既設ダムの安全(第3期の管理の充実、劣化の発見と対策等の長寿命化、内部浸透破壊の研究開発等に浸透対策、レベル2地震動の地震、温暖化等による洪水)についての内容でした。

堀家 茂一 講師 前田 佳朗 講師
松本 徳久 講師 会場風景

 

 

   

発表論文一覧

1.「フィルダム外部変形計測を目的としたGPS自動計測システムについて」

◆国際航業(株) 社会基盤事業部
  佐藤  渉

2.「2008年 岩手・宮城内陸地震におけるロックフィルダムの地震応答挙動の検討」

◆(独)水資源機構 総合技術センター 試験解析グループ
  冨田 尚樹

3「キーブロックを有するコンクリート重力ダム基礎の耐震安定性照査−貯水がない場合」

◆芝浦工業大学 土木工学科
  岡本 敏郎

4.「木津川上流5ダムのフラッシュ放流・土砂還元の取り組み」

◆(独)水資源機構 木津川ダム総合管理所
  松村 貴義

5.「流水型ダムの空洞規模に関する解析的検討」

◆(独)土木研究所 水工研究グループ ダム構造物チーム
  切無沢 徹

6.「オーストリアの流水型ダムにおける環境配慮」

◆(財)ダム水源地環境整備センター 研究第三部
  白井 明夫

7.「嘉瀬川ダム常用洪水吐設備工事報告」

◆(株)IHIインフラシステム 技術本部 建設部
  上野 匠

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