一般社団法人ダム工学会
 
イベント情報 委員会活動 研究活動 機関紙 学会概要 入会案内 リンク集 お問合せ 会員サイト 会員サイト お問い合せ リンク集 入会案内 学会概要 機関誌 研究活動 委員会活動 イベント情報
委員会活動 活性化推進委員会 委員会活動 活性化推進小員会


行事紹介
 
行事報告

 

 

 
 

活性化推進小委員会 行事報告

 
With Dam Night 2022「ダム探求の旅 ゲート編」
放映の報告

活性化推進小委員会 小委員長 川崎 秀明
活性化推進小委員会 幹事   糠谷 勝彦

1.with Dam☆Nightの目的
“with Dam☆Nightダム好学の夜”は、2010年にダム工学会20周年記念事業
として開始して以降、当学会と一般市民を結ぶ活性化の重要な役割を
果たしており、全国地域別開催の当学会恒例の行事に発展している。
ただし、コロナ禍で活性化が進めづらくなったことから、昨年の東京開催は、
「ダムオデッセイ(ダム探求の旅)」と題してテーマ性のある
スタジオ放映方式に大変更しました。
今年はこの新機軸に沿ってダムゲートをテーマに、2021年7月22日夕方に
ゲートメーカー4社、ダム愛好家、ダム技術センター等の協力をもって
行いました。
視聴者は昨年より大きく増えて、内容的にも好評でした。
図 1に事前配布した今回with Dam Night 2022のチラシを示します。

2.with Dam☆Nightのプログラム
表 1に2021年7月22日(金)18時~21時に実際に行った番組構成を示します。
当日はゲートメーカー4社、ダム愛好家、ダム技術センター等の協力を
もって行い、21時10分に終了しました。視聴者数は、
19時から20時のピーク時には260件(昨年は約200件)を超えましたが、
1件当り複数視聴も多かったことから延べ500名ほどが視聴されたと
推定されます。

 
図1 with Dam☆Night 2022 事前配布チラシ
 

表1 With Dam Night 2022「ダム探求の旅 ゲート編」の
番組構成、出演者・スタッフ、スタジオ状況
テーマ:
「ダム探求の旅 ゲート編」
日時:
2022年7月22日(金) 18:00~21:00
発信場所:
ダム技術センターAB会議室(スタジオAB)
主催:
ダム工学会
(事務局 ダム技術センター)
後援:
日本ダム協会、
建設コンサルタント協会、
ダム工事総括管理技術者会
開場 17:40  ゲート工事映写(川上ダム)
1.18:00 開会挨拶 ダム工学会会長 出水重光((株)八千代コンサルタント)
  開演映像「ダムの夜明け part2」 制作:尾山玲(活性化委員)

2.18:10~19:00 第Ⅰ部「歴史に残る鋼製ゲート」MC二人による1時間の航海
  夜話1「色々な鋼製ゲート ~変わった形 古い形 強い形」 夜雀(ダム愛好家) 
  夜話2「部門別ランキングに見るゲート技術の変遷」 エンジニアス川崎(活性化小委員長) 

  休憩 18:50-19:00  ゲート工事映写(八ッ場ダム、大林水門、天ヶ瀬再開発)   

3.19:10~21:05 第Ⅱ部「ゲート技術の夜(や)話(わ) 八(や)話(わ)」4社メーカーと
愛好家による2時間の航海

  夜話3「山須原ダム クレストラジアルゲート」 夜雀(ダム愛好家)
  夜話4「八ッ場ダム 放流ゲート一式」 ㈱IHI インフラシステム  
  夜話5「天ヶ瀬ダム トンネル洪水吐き主ゲート」 なな爺  
  夜話6「鶴田ダム 仮締切 ゲート」 日立造船㈱
  夜話7「津軽ダム 引張りラジアルゲート」 磯部祥行
  夜話8「鹿野川ダム トンネル洪水吐き吞口ゲート」豊国工業㈱
  夜話9「笠堀ダム オリフィスゲート」 エンジニアス川崎
  夜話10「夕張シューパロダム 連続サイホン」㈱丸島アクアシステム

4.21:05~21:10 総括  
  コメント、チャット紹介、ホームページへの投稿
  最後の締め「ダムラブ💛」のweb斉唱   
  実行スタッフ
  監督:川崎秀明(活性化小委員会)、シナリオ:夜雀(ダム愛好家)
  ゲートメーカー担当:IHIインフラシステム(福島憲明)、日立造船(株)(田窪宏朗)、
  豊国工業(金光敬史) 丸島アクアシステム(上出耕三)
  進行班:チャット・撮影 酒井匠・岡野公希(CTI)、アナウンス 鴨川弥佳(CTI)
  会計班:佐藤公治(戸田建設)、糠谷勝彦(三井住友建設)
  放映班:高野裕太・秋場章郁(ダム技術センター)
 
開催前のスタジオと開催直後のスタジオ



3.各公演内容の紹介


 開会の挨拶  ダム工学会会長 出水重光
 最初に会長から「私が設計会社に入社した頃は現場の作業が大変であったが、
次第にダムというやりがいのある仕事に出会えて幸せと思うようになった。
近年、次々に大水害が 発生し状況から、ダムの果たす役割はますます
重たくなっている。ダム工学会としてもwith Dam Nightを通じてダムの
重要さと面白さを広く一般に発信していきたい。」と挨拶が為されました

図 3 出水会長のwebでの挨拶


 オープニング映像「ダムの夜明け Part2 」  制作 尾山玲
 活性化小委員の尾山さんに昨年の映像に手を入れて制作してもらいました。
アップテンポの音楽とともに
数十の迫力ある堤体や美麗放流が動画を含む映像で展開し、
実に魅力的なダムの姿が描き出された(図 4)
動画と音楽も途切れず円滑でした。

図 4 オープニング映像の画面


第Ⅰ部 歴史に残る鋼製ゲート
  夜話1「色々な鋼製ゲート ~変わった形 古い形 強い形」
 (図 5、夜雀講師)

 今回テーマの鋼製ゲートについて、今は無い型式や変わり種も含めて
歴史面からお話しいただきました。
通常の人が知らない様々な古いゲートを機能の面から説明できて、
ますますゲート愛が増しました。
博識にして好学心旺盛な夜雀女史の探求姿勢には毎回感服させられます。

図 5 夜雀さん講演画像


 夜話2「部門別ランキングに見るゲート技術の変遷」(図 6、川崎講師)
 テーマの鋼製ゲートについての全6部門のランキングの変化から技術の
変遷が示されました。
実は近年、寸法の面で記録更新が止まっていましたが、
この数年で大きく変わりつつあります。
視聴者からは、各部門における王者選定が非常に面白く、
勉強にもなったことでした。
残り5分間では最新巨大ゲートのうち第2部紹介に漏れた
「長安口ダムクレスト、鹿野川ダム吐口、鶴田ダムコンジット」の
3ゲートについてもIHI福島様から説明を加えてもらいました(図 7)。

図 6 エンジニアス川崎講演画像 図 7 第2部紹介に漏れた最新巨大ゲート画像



 ★開演前と休憩時間に放映した4ダムの記録動画
 第2部前の休憩タイムも盛り上げるべくメーカーさんにお願いして
ゲート工事の動画を提供いただき、 開演前と休憩時間に放映しました。
いずれも見応えある動画で視聴者のChat反応も大変多かったです。
 
 開演前: 川上ダムのゲート 約10分(豊国工業)
 休憩時: 八ッ場ダムの全ゲート 約2分(IHI) 大林水門のゲート 約2分(丸島)
  天ヶ瀬再開発の主ゲート 約2分(日立造船)


第Ⅱ部 「ゲート技術の夜(や)話(わ) 八(や)話(わ)」
 夜話3「山須原ダム クレストラジアルゲート」 (夜雀講師、図 8)
 山須原ダムのある耳川では一つ下流の西郷ダムとともに、貯水位を維持し
発電を続けながら改造工事が進められていました。
扉体面積、国内最大を更新したことはすごいですし、
それだけではなく通砂に適した工夫も凝らされています。

図 8 夜雀講師講演時の画像


 夜話4「八ッ場ダム 放流ゲート一式」(IHIインフラシステム
 (福島、浅野講師)、 図 9)

 八ッ場ダムについては、ダム本体に設置される機械設備すべてが
IHI インフラシステムで施工され,2020 年 4 月1 日より運用を開始しています。
今回はゲートに関する全内容を含みますが、工程短縮を目的とした様々な
取り組みの中から,動画や作業フローを使用して説明いただきました。
これらの取り組みにより120日の工程短縮が実現し,
2019年10月に試験湛水を開始して台風19号の下流における被害を
食い止めたことは大変な社会貢献でした。。

図 9 IHI講師講演時の画像


 夜話5「天ヶ瀬ダム トンネル洪水吐き主ゲート」 なな爺講師、図 10
 ダムの楽しみ方について、一般的な考え方が示されるとともに、
河川の流れをクルマの流れに、流量調整のチームワークをスポーツに
例えることでゲートの役割を身近なものに置き換えて解説されました。
高圧ゲートが社会要請・技術要請からの"高圧"という言葉に置き換えたくだりは
チャットで大うけでした。なな爺さんの後に日立造船様から、
技術的なプレゼンテーションが続きました。

図 10 なな爺講師の講演画像


 夜話6「鶴田ダム 仮締切 ゲート」 (日立造船(田窪、神藤、坂上講師)、
 図 11)

 日立造船が過去に取り組んできた仮締切 ゲートのうち、鎧畑ダム以降の
技術史的な流れでもって説明され、なるほどと勉強になりました。
また、施工中でしか見ることのできない仮締切ゲート内部からの画像が
多く紹介され、迫力満点でした。チャットも大興奮で盛り上がりました。  
 

図 11 日立造船講師の講演画像

 夜話7「津軽ダム 引張りラジアルゲート」(磯部講師、図 12)
 津軽ダムのグッドデザイン賞を受賞した堤体そのものや、ライトアップ、
ダム湖に沈んだ目等の紹介の後に、一般的なラジアルゲートとは向きが逆の
「引張りラジアルゲート」についてご説明を受けました。
土師ダムにおける動作動画も放映されましたが、引張りラジアルゲートと
放流水の従来ゲートと全く違う動きにチャットが興奮状態となりました。

図 12 磯部講師の講演画像


 夜話8「鹿野川ダム トンネル洪水吐き吞口ゲート」
 (豊国工業(恩幣、小方講師)、 図 13)

 鹿野川ダムのトンネル洪水吐き吞口ゲートは、高圧スライドゲートとしては
国内最大となります。また、吞口の放流管部も国内最大規模だということです。
画像で迫力ある施工状況を説明いただきました。
最後の放流管内より上流側を見た写真(図 13の最下段)には
チャットでも驚きの声が多数寄せられました。

図 13 豊国工業講師の講演画像


 夜話9「笠堀ダム オリフィスゲート」(川崎講師、図 14)
 災害復旧助成は、5年という厳しい上限がある中、笠堀ダム再生は
それを実施した唯一の例です。現地は出水期と豪雪期の制約も大きく、
予定通り工事を終わらせるために関係者は大いに知恵を絞ったということが
判り易く説明されました。

図14 川崎講師の講演画像


 夜話10「夕張シューパロダム 連続サイホン」(丸島アクアシステム
 (上出講師)、 図 15)

 連続サイホン式取水設備は、これまで全国で10事例ほどの実績がある
新たな発想の取水設備です。
夕張シューパロダムは取水量83m3/s、吞口幅10m、総高さ46mという
巨大取水管でしたが、様々な工夫によって、円滑に全段の取水管を
据え付けられました。

図15 丸島アクアシステム講師の講演画像





★総括 21:05~21:10
各種コメントや視聴者チャットの紹介等を行う予定であったが、
時間が押していたため、ホームページで当コーナー開設して、
この中でコメント、チャットを紹介することにし、
当コーナーへの視聴者からの投稿をお願いしました。
その後、恒例の「ダムラブ💛」のweb斉唱でもって、最後の締めとしました。
ときは21時10分でした。


図16 Web参加の協力者各位の笑顔の画面


当ダム工学会ホームページの無許可でのLINKの転用・書き込み・営利目的な使用等は固くお断りしております。COPYRIGHT(C)2004 Japan Society of Dam Engineers ALL RIGHT RESERVED