一般社団法人ダム工学会
 
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平成24年度 中国・四国地区 現場見学会・講演会 開催報告

                
               一般社団法人ダム工学会 企画運営委員会
            活性化推進小委員会 中国・四国ブロック 事務局


 「平成24年度 中国・四国地区現場見学会・講演会」において、下記のとおり無事開催・終了いたしましたので、ご報告いたします。



1.開催期日 : 平成24年11月22日(木) 
2.見学場所島根県浜田市 第二浜田ダム(建設中)
3.講   演 : 「ダムの効用」
  講   師 : 岡山大学名誉教授 阪田 憲次 氏
4.参加人数 : 35名

5.ダム概要

河川名 二級河川浜田川水系浜田川
位置 右岸:島根県浜田市河内町
左岸:島根県浜田市三階町
形式 重力式コンクリートダム
堤高 97.8m   (鞍部ダム 27.8m) 
堤頂長 218.0m   (鞍部ダム 202.5m)
堤体積 328,800m3 (鞍部ダム 35,800m2)
ダム天端高 EL.112.8m
集水面積 37.4km2
湛水面積 0.47km2
総貯水容量 15,470,000m3
有効貯水容量 14,220,000m3
常時満水位 EL.58.8m
サーチャージ水位 EL.104.6m
常用洪水吐き オリフィスによる自然調整
 上段:高1.75m×幅1.5m×2門
 下段:高1.90m×幅1.5m×2門
非常用洪水吐き クレスト自由越流
 高6.0m×幅12.75m×2門
低水放流管 口径900mm 1条



出展:浜田川総合開発事業パンフレット



6.見学会・講演会 開催報告
 ダムを見学する前に、第二浜田ダムについて浜田河川総合開発事務所より説明をいただきました。浜田川では、昭和33年の大洪水を受けたことにより、浜田ダムを建設しましたが、昭和58年および昭和63年には、梅雨前線豪雨により再び浸水被害が発生しました。また、昭和53年、昭和59年、平成6年には、夏季において深刻な水不足が発生しており、治水、利水の両面の改善を図るため、第二浜田ダムが建設されることとなりました。


第二浜田ダムの説明の様子

 第二浜田ダムは、本体ダムと鞍部ダムの2つのダムで構成されており、以下のような構造となっています。本体ダムは、堤高97.8mと高く、完成すれば県内で1番高いダムとなるそうです。
本体ダム 鞍安ダム

 見学会では、ダムサイトの展望台から工事の様子や設備の説明をしていただきました。また、堤体の作業現場にも立ち入らせていただき、実際の作業員と同じ目線で工事の様子を見ることができました。

ダムサイト展望台の様子


堤体作業現場の様子


記念写真


 見学会の後は、岡山大学阪田教授による「ダムの効用」の講演をいただきました。日本は、山地が多く勾配が急であり洪水・渇水が発生しやすい国であること、近年異常気象による豪雨が増加していることなどから、ダムが必要な国だそうです。しかしながら、海外と比較すると、ダムの総容量は小さく、日本ではまだダムが不足しているようです。マスコミなどの報道により、ダムは自然環境破壊につながるなど不要なイメージがついていますが、ダムの有効性について一般の方に広く理解してもらうことが重要であるとおっしゃっていました。やみくもにダムを建設すれば良いわけではありませんが、適切な場所にダムを建設し、治水・利水対策を行うことが日本にとって重要であると感じました。


講演会の様子

 今回の現場見学会及び講演会開催にあたり、お忙しい中、貴重な時間を割いて見学会の案内・説明等に対応していただいた「浜田河川総合開発事務所」の皆様、貴重なお話を聞かせていただきました「岡山大学」阪田教授、その他ご協力をいただいた皆様に、心より厚く御礼申し上げます。



 

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