“北海道のダムおじさん”こと福本氏は、これまで北海道の多くのダムの計画・設計に携わってきており、“ダム設計技術者の世界”では、北海道はもとより全国的にも有名なダムおじさんです。
また、「エジソン福本」との異名も持ち、幅広い見識と独創的なアイディアに基づいた技術営業や実務指導には定評があります。
夜噺は、ダムの効果と必要性を技術的に論じたお話で、最初に我が国の河川特性、河川計画の基本を説明し、その上でダムによる洪水調節の効果と必要性を論じました。また、ダムの経済効果は恒久で大きいとの持論も展開し、ダムの効果は想定より大きいことも併せてお話いただきました。最後に司会者から、今後若手技術者へ望むことを質問されていましたが、「いい意味で、型にはまらない技術者になってもらいたい」とエジソン福本氏らしいお答えいただきました。 |
|
福本氏の夜噺2 |
|
◆夜噺3:ダム王子の見た北海道のダム
噺手:ダム愛好家、ダムツーリズムプロデューサー 琉 氏
夜噺3は、ダム王子の琉氏が登壇です。司会者から「何と綺麗な顔をしているのでしょう」というアナウンスもあり、登壇とともに王子のオーラ全開でした。
夜噺は「ダム王子の見た北海道のダム」と題して、様々なデータから北海道のダムと本州のダムを対比して、北海道のダムの特徴を考察したものでした。
具体的には、北海道はダムの数が日本で一番多いが、ダム密度が薄くダム巡りの効率は良くない。また、ダムの形は「長くて低い」特徴がある。
高いダムがなくても魅力的なダムは沢山あり、「何度でも行きたくなる地が北海道」というオチで夜噺を結んでいます。
最後に司会者から、ダムの魅力について質問されましたが、王子は「同じ形のダムがないこと」とすぐさま答え、これは本物のダムファンだと感心いたしました。 |
|
|
琉氏の夜噺3 |
|
◆夜噺4:ダムカードめぐりの旅:回想編
~旅を通して芽生えたダム愛は、永遠に「不滅」ッ!~
噺手:『ウエスギ専務』こと上杉周大氏&番組プロデューサー岸弘氏
夜噺のトリは地元タレントの『ウエスギ専務』こと上杉周大氏の登壇です。
夜噺は以下の内容について、上杉氏と進行役の岸氏(札幌テレビ放送株式会社:プロデューサー)2人のトークとVTR上映が行われました。
①我々は何故ここに…の出演経緯を含めた自己紹介から夜噺は始まった
地元テレビ番組の企画(ダムカード巡りの旅)でダムカードを集めた「にわかダムマニア」
②この旅の思い出やエピソード紹介
旅の写真紹介、旅で実施した水上スキー体験の爆笑VTRを放映
旅の中で偶然生まれた合言葉『ダムLOVE』の紹介
③『ダムLOVE』は北海道のダム業界の共通言語に!
ダムLOVEの輪を広げるロケの爆笑VTR放映
④最後は会場の皆さまと、もう一度『ダムLOVE』で終了 |
|
|
2人の軽妙なトークと合言葉『ダムLOVE』の誕生で、会場の盛り上がりは最高潮になりました。 |
「ウエスギ専務」と岸氏の夜噺4 |
|
7.トークショー
トークショーは、日本ダムアワードを参考にして、北海道のダムを4つのカテゴリーに分け、その代表ダムをゲスト陣のトークや会場拍手の大きさ(dB値計測)で選定し、さらに、各カテゴリーの代表ダムから大賞ダム「魅力のある北海道のダム」を選定する内容で行いました。以下にトークショーの状況を示します。
◆トークショー進行概要
①
|
実行委員会が独断で4カテゴリーとノミネートダムを選定(下表参照)
|
事前
準備
|
②
|
実行委員会がノミネートダムを紹介
|
トークショーで実施
|
③
|
ゲスト陣がカテゴリー代表ダムについてトークする
|
④
|
ゲスト陣のトークを参考に、カテゴリー代表ダムを会場の拍手(dB値)により選定
|
⑤
|
カテゴリー毎に②~④を繰り返す
|
⑥
|
4つの代表ダムから大賞ダム選定についてゲスト陣がトークする
|
⑦
|
ゲスト陣のトークを参考に、大賞ダムを会場の拍手(dB値)により選定
|
|
◆トークショー出演ゲスト陣
中村靖治氏
(元北海道開発局、ダムマイスター)
琉氏
(ダム王子、ダム愛好家)
川崎秀明氏
(ダム工学会、ダムマイスター)◆トークショー出演実行委員
尾山玲氏、菊地耕氏
|
◆カテゴリー代表ダムと大賞ダム
カテゴリー |
ノミネートダム |
1 |
最も道民に親しまれているダム |
豊平峡ダム,金山ダム,笹流ダム,定山渓ダム |
2 |
最もビジュアル系な北海道のダム |
夕張シューパロダム,東の沢ダム,留萌ダム洪水吐き,二風谷ダム |
3 |
最も北海道を感じさせるダム |
雨竜第一ダム,奥新冠ダム,高見ダム,忠別ダム |
4 |
最もダム技術の進歩に貢献したダム |
桂沢ダム,新中野ダム,美利河ダム,当別ダム |
大賞 |
最も魅力のある北海道のダム |
雨竜第一ダム |
|
大賞は雨竜第一ダム |
◆トークショーの結果
カテゴリー1は、トークで豊平峡ダムと金山ダムに意見が分かれ、会場の拍手(dB値)により豊平峡ダムが選定され、カテゴリー2では、トークで東の里ダム、会場拍手でも東の里ダムが文句なく選定されました。
カテゴリー3は、トークでそれぞれのダムに味があり代表選定は難しいとなり、4ダムの会場拍手により雨竜第一ダムが選定され、カテゴリー4は、トークで新中野ダム、会場拍手でも僅差で新中野ダムが選定されました。
大賞ダムは、本命豊平峡ダムと思われたが、トークではフレンチ、イタリアン、中華、和食を並べて、どれがおいしいかを選ぶようなもので、選定は大変難しいとギブアップ宣言がとびだし、会場拍手により「雨竜第一ダム」が本命を破り大賞受賞となりました。
|
|
|
8.終わりに
北海道で初開催となった「with Dam★Night」に、我々実行委員会も不慣れで、手探り状態のイベント企画・運営でしたが、何とか無事イベントを開催することができました。開催主旨である「みんなで北海道のダムの魅力について語り合う」の実行に加えて、笑いとダム愛に溢れたイベントを目指して企画・運営を行って参りました。
その結果、合言葉「ダムLOVE」の誕生などもあり大変盛り上がり、また参加者156名の大盛況イベントとなりました。また、終演後に「ウエスギ専務」と参加者全員で記念写真を撮り、ダムカード風のイベント記念カードに加工して希望者へ後日送付いたしました。最後に、楽しい夜噺を聞かせてくれた講師の方々、トークショーで熱いトークを繰り広げたゲスト陣、関係団体の日本大ダム会議や日本ダム協会の各位様、展示パネル・DVD等の提供を頂いた北海道開発局と北海道の関係者様に対し、心からお礼を申し上げます。 |
|
|
|
|