一般社団法人ダム工学会 活性化推進小委員会
北海道ブロック幹事会
平成29年度の北海道ブロック現場見学会は、平成29年10月13日(金)に「新桂沢ダム本体工事現場」と「桂沢ダム8号橋上部工事現場」にて開催し、無事終了しましたので報告致します。
今年度の見学会は、例年通り北海道土木技術会コンクリート研究委員会との共同開催として、次世代の技術者である室蘭工業大学の学生(3年生57名)にも参加頂き、社会人の技術者を含めて総勢92名の大見学会となりました。
見学場所の新桂沢ダムは、昭和32年に完成した桂沢ダムを11.9m同軸嵩上げして、ダムの機能を強化する「再開発ダム」です。本体工事は平成27年8月に基礎掘削を開始し、現在本体コンクリートや基礎処理を施工中で平成32年に完成する予定です。
本ダムは、再開発ダムのメリットが顕著に表れている事例で「11.9mの嵩上げで有効貯水容量が約1.7倍に増大」と、ダム機能を効率的に強化することが可能です。
しかし、再開発ダム特有の課題も多くあり「既設ダム運用状態での施工」や「既設堤体への振動制限」等について、現場で工夫しながら工事を進められていました。
また、桂沢ダム8号橋上部工事は、桂沢ダムの嵩上げに伴い水没する国道452号桂沢大橋の架替工事です。4径間連続ポステンPC箱桁橋である本橋は、平成27年9月から上部工の施工を開始し、平成30年に完成する予定です。
本橋は貯水中のダム湖に構築するため、「資材搬入用仮設ステージ構築」や「橋梁架設用移動作業車(ワーゲン)を使用した張出架設工法採用」等、現場条件に応じた仮設や工法を採用して工事が進められていました。
現場では事業者・施工者の方から丁寧なご説明を頂き、多くの質問に対して明確なご回答を頂きました。特に大学生は普段見ることのないダムと橋梁の大規模な施工状況を見学でき、今後の勉学に大変参考になったものと感じております。
今回の現場見学会にあたり、特に北海道開発局の幾春別川ダム建設事業所と岩見沢道路事務所 の皆様には、ご多忙の中、現地案内をはじめ多大なご協力とご配慮を賜り、ここに厚く御礼申し上げます。
<平成29年度 北海道ブロック現場見学会 概要>
1.開催期日:平成29年10月13日(金)日帰り
2.見学場所:午前:新桂沢ダム本体工事 (鹿島・岩田地崎・伊藤特定 建設工事共同企業体)
午後:桂沢ダム8号橋上部工事 (清水建設)
3.参加人数:92名
機 関 |
大 学
関 係 |
建 設
会 社 |
ゲート・
資材会社 |
コンサルタント |
合計 |
人 数 |
61 |
9 |
9 |
13 |
92 |
4.見学会及び講演会の内容
項 目 |
時 刻 |
内 容 |
備 考 |
集 合
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8:30 |
・JR札幌駅北口 |
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バス移動
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9:45
〜10:00 |
・大型バス3台(1号車社会人、2・3号車大学生)
・見学会資料配付
・スケジュール、注意事項説明 |
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新桂沢ダム
現場見学
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10:00
〜11:30 |
・概要説明、質疑応答 (幾春別川ダム事業所から説明頂く) |
本体JV事務所会議室 |
・現場見学
堤体施工状況、骨材製造状況、原石採取状況を見学(幾春別川ダム事業所・本体JVの案内) |
堤体左岸見学ヤード
骨材製造設備ヤード
原石山 |
昼 食
|
11:40
〜14:00 |
・昼食は「新桂沢ダムカレー」
・道の駅「三笠」の2階に特設会場を設営して全員でダムカレーを食べる |
道の駅「三笠」2
特設会場 |
桂沢ダム
8号橋
現場見学
|
14:00
〜15:30 |
・概要説明、質疑応答(岩見沢道路事務所から説明頂く) |
P1橋脚下部ステージ |
・現場見学
張出架設工法による施工状況見学(岩見沢道路事務所・施工者の案内) |
P2橋脚上部の張出架設
A1橋台〜P1橋脚の橋面 |
バス移動
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15:30
〜17:00 |
・社会人(1号車)は札幌駅北口へ
・大学生(2、3号車)は室蘭工業大学へ
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解 散
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17:00 |
・JR札幌駅北口 |
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5.現地写真
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