活性化推進小委員会 東北地区委員 冨澤 大
1、開催当日
昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となり、2年ぶりとなった、ダムの魅力を発見・発信するwith Dam☆Night in 仙台 がご自宅で楽しめるようweb講演形式で開催されました。会場は、学生・研究者のみなさんが行き交う東北大学キャンパス内のスタジオです。ダムファンを迎えるのは、ダムの第一線で活躍されている皆様や、ダムファンの最高峰の方々です。
今宵はどんな夜噺を聞かせていただけるのでしょうか。年に一度、仙台での一夜限りの「ダムLOVEイベント」の始まりです。
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309スタジオの状況 |
web配信の状況 |
2、概要およびプログラム
(1) 日時:令和3年11月11日(木)18:00~21:00
(2) 会場:東北大学工学研究科 人間・環境系教育研究棟 309スタジオから発信
(3) プログラム
開会挨拶 |
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小長井 一男 氏 |
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(ダム工学会 会長) |
夜噺1:「成瀬ダムにおける最新自動化施工技術」 |
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奈須野 恭伸 氏 |
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(鹿島・前田・竹中土木特定建設工事共同企業体
成瀬ダム堤体打設JV 工事事務所 所長) |
夜噺2:「江戸の町を支えたダムを探る」 |
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皆川 典久 氏 |
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(鹿島建設(株) 建築設計本部
東京スリバチ学会会長) |
夜噺3:「田瀬ダムの機械遺産登録の取組」 |
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齋藤 清見 氏 |
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(東北地方整備局
北上川ダム統合管理事務所 副所長) |
夜噺4:「多様化するダムの楽しみ方」 |
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炭素 氏 |
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(ダム愛好家/
(一財)日本ダム協会 ダムマイスター) |
夜噺5:「ダムファンのアイディアでまちを元気に」 |
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山内 純一 氏 |
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(東北地方整備局
北上川下流河川事務所 建設専門官) |
閉会挨拶 |
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京谷 孝史 氏 |
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(東北大学 大学院工学研究科・工学部
土木工学専攻 基盤構造材料学講座
材料力学分野 教授) |
ダムLOVE唱和 |
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丹羽 尚人 氏 |
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(活性化推進小委員会
東北地区委員) |
司会 |
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加納 実 氏 |
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(活性化推進小委員会
東北地区委員) |
3、開会挨拶
国内外多数の地域の地震被害調査の経験を踏まえ、地震時の地盤変形と社会基盤施設、地震後の地盤変形と国土保全について研究されてきた方です。各プレゼンテーターをご紹介いただき、WDNスタート!!
夜噺1 「成瀬ダムにおける最新自動化施工技術」
完成すると国内最大級となる台形CSGダムの秋田県成瀬ダム工事に携われている方で、工事の現況についてご説明していただきました。
成瀬ダムでは、最先端のICTを用いた機械化・自動化の施工技術を数多く採用しており、キレイな管制室から複数の建設機械に作業指示を出すことにより、自動化された建設機械が無人で自律・自動運転で作業をおこなっており、最近では、東京の管制室からの遠隔操作にも成功したとの事でした。ダム工事における最先端の技術を感じました。
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奈須野 恭伸 氏 |
成瀬ダム完成イメージパース |
夜噺2 「江戸の町を支えたダムを探る」
ブラタモリで案内人として出演されたこともある東京スリバチ学会の会長を務められている方です。
江戸のダムとして千鳥ヶ淵ダム、溜池ダム、小石川ダムを紹介いただきました。江戸のダムは歌川広重の多数の作品で描かれており、江戸の名所として人気スポットだったというお話は大変興味深かったです。小石川ダム(東京スリバチ会の妄想です)のお話では、楽しそうに妄想ダムの考察をお話していただきました。ブラタモリより先に参加者のみなさんにご紹介くださり、貴重な時間を共有する事が出来ました。
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皆川 典久 氏 |
江戸の町を支えたダム |
夜噺3 「田瀬ダムの機械遺産登録の取組」
東北管内の数多くのダムで管理・運用をなされて来た方で「北上川上流改修計画」策定後、今年で80年の岩手県田瀬ダムの機械遺産登録の取組を説明していただきました。ダム建設当時の1950年(S25)頃は、日本において高圧スライドゲートを設計・製作することが困難であったことから、ダム建設先進国の米国より導入し、その経験が現在の技術的基礎となったこと、日本におけるダムの高圧ゲート理論を作り上げ、機械技術の進歩発達の過程で時代を画したものだったことなどが評価されて機械遺産に認定されたことをお話しいただきました。
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齋藤 清見 氏 |
高圧スライドゲート |
夜噺4 「多様化するダムの楽しみ方」
これまで13年間で約1000のダムを回られた方で、ダムの多様な楽しみ方についてお話いただきました。ダムの楽しさをカテゴリー分けしてそれぞれの楽しみ方や魅力などを紹介していただきました。その中でもダム建設の過程・変化を楽しむでは、ダム計画地に足を運び調査横坑を見つけて興奮したお話は生粋のダムファンだと確信しました。
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炭素 氏 |
ダムの楽しさをカテゴリー分け |
夜噺5 「ダムファンのアイディアでまちを元気に」
岩手県西和賀町の発展に多大なる貢献をされた湯田ダム管理支所長をなされていた方です。紅葉の美しさから「錦秋湖」と名付けられた湯田ダムにおいて、様々なアイディアでダム見学者や観光客の満足度をUPさせたお話をしていただきました。2019年にダムとしては初めてジャパン・ツーリズム・アワードを受賞された話では、これまでの苦労や努力が実ったと言葉に詰まりながらも感慨深くお話されていたのが大変印象的でした。
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山内 純一 氏 |
湯田ダム ナイト放流 |
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