ダム工学会九州地区連絡会では、今年度で7回目となる「with Dam ★ Night in Kyushu」を、令和4年11月19日(土)にWeb(zoom開催)にて開催し、無事終了しましたので御報告致します。
1.はじめに
「with Dam ★ Night(以降はwDNと記載します。)」は、一般の方々とダム技術者・研究者やダムファンとの交流の場を提供することで、ダムに関する基礎知識や情報を社会に広く適切に伝え、ダムに親しんでもらえるように、平成22年(2010年)より始まりました。その後、wDNは大きな反響を頂き、現在は日本全国で活動するまでになっています。
九州地区では、平成26年度より開始し、「一般の方々にダムの魅力をより分かりやすく・親しみやすく」をキーワードに、wDNを開催し、盛況のうちに無事終えることができましたので、以下に実施した概要をご報告いたします。
2.イベントの概要
●開催日時
開 催 日:令和4年11月19日(土曜日)
開催時間:14:00~16:40
●開催場所 web開催(zoom開催)
※新型コロナウィルス感染防止のため、対面開催・懇親会は見送り。
●wDNプログラム
『web開催(zoom開催)』
13:30 |
【Web開場】 |
フォトコンテスト閲覧・投票、動画提供 |
13:55 |
【開場案内】 |
FM福岡DJ&ラジオパーソナリティ |
Kaede |
14:00 |
【開会挨拶】 |
ダム工学会
会長 |
出水 重光 |
14:05~ |
【講演①】 |
ふるさと朝倉の復旧・復興 現状とこれから |
朝倉市長 |
林 裕二 |
14:35~ |
【講演②】 |
寺内ダムの魅力
~あさくらの四季 ダムと自然を愛でる~ |
Fダムマイスター
朝倉市3ダム愛好家 |
三ちゃん |
15:00~ |
【講演③】 |
ダム湖と海の共演
~インフィニティダム湖の展望を楽しもう~ |
アマチュアダムフォトグラファー |
川北 和義
(kazu_ma) |
15:40~ |
【講演④】 |
南阿蘇・立野ダムインフラツーリズム |
一般社団法人みなみあそ観光局
事務局長 |
小笹 和幸 |
16:05~ |
【講演⑤】 |
土木の価値と使命を伝えよう |
噂の土木応援チームデミーとマツ
共同代表 |
松永 昭吾 |
16:30~ |
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フォトコンテスト審査発表 |
ダム工学会九州地区連絡会
wDN実行委員会 |
泉 倫光 |
16:35~ |
【閉会挨拶】 |
ダム工学会九州地区連絡会
会長 |
矢野 真一郎 |
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【開会前の会場状況①】
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【開会前の会場状況②】
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【開催状況①】
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【開催状況②】
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3.開会挨拶
今年は、ダム工学会の出水会長よりご挨拶を頂きました。
挨拶の中では、朝倉市長の講演テーマにも含まれる平成29年九州北部豪雨における寺内ダムの防災操作に対する技術表彰や、ダムツーリズムに関する情報(全国のダムランキング、ダムツーリズムに関する論文紹介)についてお話いただきました。
4.講 演
今回のwDNでは、5講演を行いました。講演の題目および御講演者は、以下のとおりです。
題 目 |
講 演 者 |
ふるさとの朝倉の復旧・復興
現状とこれから |
朝倉市長
林 裕二 |
寺内ダムの魅力
~あさくらの四季 ダムと自然を愛でる~ |
ダムマイスター 朝倉市3ダム愛好家
三ちゃん |
ダム湖と海の共演
~インフィニティダム湖の展望を楽しもう~ |
アマチュアダムフォトグラファー
川北 和義(kazu_ma) |
南阿蘇・立野ダムインフラツーリズム |
一般社団法人みなみあそ観光局
事務局長
小笹 和幸 |
土木の価値と使命を伝えよう |
噂の土木応援チームデミーとマツ
共同代表
松永 昭吾 |
(1) ふるさと朝倉の復旧・復興 現状とこれから
「ふるさと朝倉を取り戻す」の理念の下、一日も早い九州北部豪雨災害からの復旧・復興に全力で取り組んでこられたことのお話がありました。復旧復興の状況とともに、湖(ダム湖)を取りまく地域振興の取り組みについて、キーワードを『水』『3』そして『回廊』としてお話いただきました。
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林さまによる講演状況 |
(2) 寺内ダムの魅力~あさくらの四季ダムと自然を愛でる~
かかりつけダムと呼ぶ寺内ダムの魅力について、寺内ダムを訪れたくなる春夏秋冬の四季の写真及び朝倉市のダムグルメ、ダムグッズなど民間のダム活動を紹介していただきました。
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三ちゃんさまによる講演状況
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(3) ダム湖と海の共演~インフィニティダム湖の展望を楽しもう~
九州にある海の見えるダムの中でも、堤体を隔ててダム湖と海がまるで一つになっているように見える「インフィニティダム湖」を紹介していただきました。
湖と海、そして空のコラボレーションについて写真を通じた楽しみ方についてお話いただきました。
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川北さまによる講演状況
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(4) 南阿蘇・立野ダムインフラツーリズム
2023年度に完成を迎える「立野ダム」の魅力や希少価値を観光資源として活用したインフラツーリズムについてご紹介いただきました。
建設途中の現場ならではの体験価値や防災教育と連動したプログラム展開、またグッズ開発など「'地域密着・自立運営"をキーワードにした取組を観光の視点を交えてお話いただきました。
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小笹さまによる講演状況
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(5) 土木の価値と使命を伝えよう
子ども向け土木体験イベント、土木写真撮影などを通じた広報活動や、TV、新聞などのメディァの巻き込み方について、立野ダム工事を中心としてご紹介いただきました。
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松永さまによる講演状況
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5.ダムフォトコンテスト審査発表
ダム工学会九州地区連絡会wDN実行委員会では、wDNの開催に合わせて「2022ダムフォトコンテスト」と題して、九州地区のダム写真の募集を行いました。
九州ダムフォトコンテストは、より多くの方にダムに親しんで頂き、ダムの役割や自然との調和について知って頂くことを目的として実施しています。
本年は、27作品の応募を頂きましたが、新型コロナウィルス感染防止のため、web開場と同時にフォトコンテストのスライドショーを公開し、web投票にて審査を行いました。
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フォトコンテストスライドショー①
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フォトコンテストスライドショー②
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フォトコンテストスライドショー③
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フォトコンテストweb投票
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本年の最優秀賞は、「そびえ立つ壁」のタイトルで建設中の立野ダムの工事状況を撮影された岡部さまが選ばれました。優秀賞は「紅葉の奥に潜む」のタイトルで紅葉の下筌ダム堤体と梅林湖を撮影頂いた川北さま、「夏の黄昏」のタイトルで夕日が沈む時間の立野ダムを撮影された佐藤さまが選ばれました。
受賞者には、後日景品を発送しました。
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岡部さま;最優秀賞作品「そびえ立つ壁」
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川北さま;優秀賞作品「紅葉の奥に潜む」
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佐藤さま;優秀賞作品「夏の黄昏」 |
6.閉会挨拶
九州地区連絡会会長の矢野様より、閉会のご挨拶をいただきました。
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閉会挨拶
(ダム工学会九州地区連絡会 矢野さま) |
登壇者とwDN実行委員会 |
7.新聞記事掲載
今回のwDN開催にあたり、各新聞(毎日新聞さま、西日本新聞さま)にてwDNに関する記事を掲載していただきました。メディア掲載を通じて、wDNについてより多くの人に知っていただければ、と思います。
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【毎日新聞掲載記事】
(2022.11.11掲載) |
【西日本新聞ホームページ掲載記事】
(2022.11.11掲載) |
8.さいごに
今年度に開催したwDN in Kyushuは、コロナ禍による二度に渡る開催中止を経て、3年ぶりの開催となりました。
開催形式については、例年、会場を借りて、対面にて聴講・交流しておりましたが、コロナ禍中であることを考慮して、初めてのweb開催となりました。
事前準備や、当日の運営は困難もありましたが、遠方の講演者にはweb講演の形で参加いただき、ダムフォトコンテストをweb上で開催する等、今後のイベント開催に向けて可能性が広がる機会となりました。
プログラムについては、ダムに関連した災害復旧や、ダムマニアによるダムツーリズムなど幅広く、一般参加者にも聞きやすい内容であったと思います。
広報面では、前回開催時と同様に広報誌への案内掲載や、後援頂いている各機関へのHP掲載を依頼しました。また、FMラジオ(LOVE FM)にも出演する機会を頂き、wDNの開催やダムの魅力を紹介することができました。
九州地区でのwDNの開催は、まだまだ試行錯誤の段階ではありますが、このようなイベントを通して、ダムへの関心の広がりはますます大きくなると感じています。
これまでの経験を活かし、ダム工学会九州地区連絡会では、今後もwDN開催を始め、ダム分野の発展に繋がるイベントを積極的に企画・実施していきたいと考えています。
最後になりましたが、wDN in Kyushuを開催するにあたり、(一社)ダム工学会、(一社)九州地方計画協会、国土交通省九州地方整備局、福岡県、福岡市、(公社)土木学会西部支部、(一社)建設コンサルタンツ協会九州支部、(一社)日本建設業連合会九州支部、(一財)日本ダム協会/ダム工事総括管理技術者協会、LOVEFM、九州大学工学研究院
社会基盤部門・環境部門、御講演者の皆様など、関係各位に多大なご協力を頂きましたこと、厚く御礼申し上げる次第です。
令和4年度 with Dam ★ Night in Kyushu 開催報告 |
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