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活性化推進小委員会 行事報告

 

令和5年度 with Dam ★ Night in Kyushu 開催報告

           
一般社団法人ダム工学会 企画運営委員会
          
活性化推進小委員会 九州地区連絡会 幹事



 ダム工学会九州地区連絡会では、今年度で8回目となる「with Dam ★ Night in Kyushu」を、令和5年11月4日(土)に福岡市中央区のTKPガーデンシティPREMIUM天神スカイホール・メインホールAにて開催し、滞りなく終了しましたので御報告致します。

1.はじめに
 

 「with Dam ★ Night(以降はwDNと記載する。)」は、一般の方々とダム技術者・研究者やダムファンとの交流の場を提供することで、ダムに関する基礎知識や情報を社会に広く適切に伝え、ダムに親しんでもらえるように、平成22年(2010年)より始まりました。その後、wDNは大きなムーブメントに伴う反響を頂き、現在は日本全国で活動するまでになっています。
 九州地区では、平成26年度より開始し、「一般の方々にダムの魅力をより分かりやすく・親しみやすく」をキーワードに、福岡市の中心地である天神地区でwDNを開催しております。 今回は4年ぶりに対面形式で開催することができ、盛況のうちに無事終えることができましたので、以下に実施した概要をご報告いたします。


2.イベントの概要

●開催日時  
 開 催 日:令和5年11月4日(土曜日)
 開催時間:15:00~17:50(懇親会は18:00から)

●開催場所 
wDN開催場所:西日本新聞会館16階メインホールA(福岡市中央区天神1丁目)
懇親会開催場所:西日本新聞会館16階ウエストルーム(福岡市中央区天神1丁目)  
                         
●wDNプログラム

『wDN会場:メインホールA』

15:00 【開会挨拶】 ダム工学会
会長
川﨑 正彦
15:10~ 【講演①】 阿蘇立野ダム苦楽ばなし
九州地方整備局
 河川情報管理官
甲斐 公久
15:30~ 【講演②】 ダム活のすゝめ
北九州のダム好き
16:05~ 【講演③】 最新の温暖化予測データを用いたダム運用への気候変動の影響評価
鹿島技術研究所
 サスティナブルソサエティラボ
野原 大督
16:25~ 【講演④】 デミー博士によるダムマニアの偏愛分析
噂の土木応援チームデミーとマツ 出水 享
16:55~ 【イベント(1)】 2023九州ダムフォトコンテスト審査発表
ダム工学会九州地区連絡会
wDN実行委員会
泉 倫光
17:15~ 【イベント(2)】 2023 wDN in Kyushu 「ダムjackpot」
FM福岡DJ & パーソナリティー
ダム工学会九州地区連絡会wDN実行委員会
Kaede
相原 慶輔
馬場 涼歌
17:45~ 【閉会挨拶】 ダム工学会九州地区連絡会
会長
矢野 真一郎
18:00~ 【懇親会】 『懇親会会場:ウエストルーム』

【開会前の会場状況】

【司会:kaede氏】

【子供さんも参加頂きました】

【フォトコンテスト応募作品】


3.開会・来賓挨拶

 ダム工学会 会長の川﨑正彦から、web会議による開会の挨拶を行いました。


開会挨拶;ダム工学会 川﨑会長


4.講 演

 今回のwDNでは、4講演を行いました。講演の題目および御講演者は、以下のとおりです。

題 目 講 演 者
阿蘇立野ダム苦楽ばなし 九州地方整備局 河川情報管理官
甲斐 公久
ダム活のすゝめ 北九州のダム好き
最新の温暖化予測データを用いた
ダム運用への気候変動の影響評価
鹿島技術研究所 サスティナブルソサエティラボ
  野原 大督
デミー博士による
ダムマニアの偏愛分析
噂の土木応援チームデミーとマツ
出水 享

(1)阿蘇立野ダム苦楽ばなし

 最初の講演は、「阿蘇立野ダム苦楽ばなし」と題して、九州地方整備局河川情報管理官の甲斐公久さまから、建設中の立野ダムについてご講演いただきました。

 立野ダムの概要やダムの特徴、施工中の現場の苦労話ややりがいについてご説明いただきました。九州地方整備局では34年ぶりの柱状打設工法による本体打設を行っており、工事が大詰めを迎えている現在まで無事故で施工されていることや立野溶岩特有の亀裂に対する工事での対応等、大変興味深いものであったと思います。また、立野溶岩を持参していただき、来場者に基礎岩盤の硬さを実際に触れて体感していただきました。来場者の方からは、「ダム愛が溢れているご様子で、聞きながら笑顔になりました。もっと聞きたかったです。」などの声が多数寄せられており、時間が足りないくらい多くの情報が詰まった講演でした。

 また、ダムカレーや立野ダムグッズ、現場体験型イベントなど、立野ダムを中心とした地域活性化の取組も紹介頂きました。  

甲斐さまによる講演状況

(2) ダム活のすゝめ

次の講演は、「ダム活のすゝめ」と題して、北九州のダム好きさまより、ダム活を勧める理由を題材にご講演いただきました。  
 ダム活を始めたきっかけやダム活を通じて学んだこと、再発見したことなどダム好きの目線からご講演いただきました。最初はダムにあまり良いイメージがなかったことやダムカードがきっかけで始まった趣味であること、その後のダム活による自分自身の考え方の変化やダム活への熱い思いがとても心に響く内容でした。来場者の方からは、講演を聞いて「ダム活を始めます!」という声もあり、ダムに興味を持ってもらえるきっかけを作っていただけたのではないかと感じました。

北九州のダム好きさまによる講演状況


(3) 最新の温暖化予測データを用いたダム運用への気候変動の影響評価

 続いての講演は、「最新の温暖化予測データを用いたダム運用への気候変動の影響評価」と題して、鹿島技術研究所 サスティナブルソサエティラボの野原大督さまから、気候変動に伴うダムの運用を題材にご講演いただきました。

  最新の研究結果から、近年の気候変動伴う水資源の変化(水害の激甚化)や気候変動予測データを用いたダムの利水・発電運用への気候変動影響評価等のとても興味深い内容を分かりやすくご説明していただきました。筑後川流域を事例とした戻り梅雨の影響評価は、九州でも馴染みのある松原ダム・下筌ダムでの仮想実験結果をご説明いただき、来場者もイメージが付きやすいものであったと思います。まとめでは、近年の気候変動を鑑み、洪水調節機能の増大と渇水リスクの評価を行い、ダム運用の見直しが重要であることやそのためにはソフト対策に加えて、ハード対策やダム群での連携・役割分担等の最適化が重要であると発表いただきました。

野原さまによる講演状況 


(4) デミー博士によるダムマニアの偏愛分析

 最後の講演は、「デミー博士によるダムマニアの偏愛分析」と題して、噂の土木応援チームデミーとマツの出水享さまからご講演いただきました。

 国土交通省や県庁、高校など様々な場所で土木を広める活動をしているデミー博士ならではの斬新な視点で、“偏愛度”の高いダムマニアの方々を紹介いただきました。

 そんなデミ―博士にも、小学5年生になる男の子の熱狂的なファンいることや「デミー博士の土木TV」の動画中で“立野ダムマン”の解説をいただきながらご紹介いただきました。業界をイメージアップする取り組みについて面白くご紹介いただき、非常に楽しい講演であったと感じました。

 最後には、「一番偏愛なのは私なのかもしれません。」と笑いを交えながらご紹介いただきました。

出水さまによる講演状況


5.イベント

(1)ダムフォトコンテスト審査発表

 wDNの開催に合わせて「2023九州ダムフォトコンテスト」と題して、九州地区のダム写真の募集を行いました。また、募集写真の中から、当日参加者の投票により入賞写真を選出し、wDN実行委員会の泉倫光委員より、審査発表を行いました。
 九州ダムフォトコンテストは、より多くの方にダムに親しんで頂くことを目的として実施しており、本年は、12作品の応募を頂きました。
 

フォトコンテスト発表状況

審査発表状況(泉委員)

最優秀賞(佐藤 雄一さま:当日欠席)

優秀賞(柳瀬 有里さま:当日欠席)

優秀賞表彰状況(鵜木 和博さま)

賞品 オリジナルダムカード


 本年の最優秀賞は、「暮秋」のタイトルで、建設中の立野ダムとその向こうに見える夕日が沈む瞬間を撮影された佐藤雄一さまが選ばれました。
 優秀賞は「光る!寺内ダム」のタイトルで、夜にライトアップされた寺内ダムを撮影された柳瀬有里さま、「打設完了」のタイトルで、打設完了式典の日に試験運転中の南阿蘇鉄道のトロッコ列車とともに立野ダムを撮影された鵜木和博さまが選ばれました。
 受賞者には、会場にて受賞コメントをいただき、賞品であるオリジナルダムカードは後日お渡しすることとしました。


佐藤さま;最優秀賞作品「暮秋」 

柳瀬さま;優秀賞作品「光る!寺内ダム」 

鵜木さま;優秀賞作品「打設完了」

ダムフォトコンテスト 写真紹介カード

(2)2023wDNinKyushu[ダムjackpot]

 ダム工学会九州地区連絡会wDN実行委員会の相原慶輔委員と馬場涼歌委員、FM福岡パーソナリティーのkaedeさまの司会で、九州のダムを紹介しながらのビンゴゲーム「ダムjackpot」を行いました。ビンゴゲームの賞品は、ダム工学会九州地区連絡会の有志から、ダムにゆかりのある品々をご提供頂きました。
 今年は、「重機ダイキャストモデル」に始まり、ダムカード、ダム竣工記念枡、ペーパークラフトや重機がデザインされた文房具など様々な賞品にしてみました。  
 会場にいる全員が参加してのビンゴゲームとなり、ダムとそれに合わせた数字が発表されるたびに歓声が上がって、大盛況のゲーム大会となりました。

ダムjackpot開催状況

Jackpot当選者

6.閉会

 ダム工学会 九州地区連絡会会長の矢野真一郎による閉会挨拶を行いました。
      


閉会挨拶
(ダム工学会 九州地区連絡会 矢野真一郎会長)

7.懇親会

 懇親会では、一般の方をはじめ、ダム事業の関係者、ダム愛好家など多くの方々に参加頂き、語らい・交流の場を提供することができました。また、今年は九州地方外から「wDN in Kyushu」参加のために福岡にこられた方もいて、とてもうれしく思いました。
 会場では、たくさんの方に登壇していただきダムへの熱い思いを語っていただきました。

懇親会の状況 閉会(ダム式万歳)

                  
8.さいごに

 今年度に開催したwDN in Kyushuは、一般の方々を招いて、ダムについてより分かりやすく、親しみやすく知って頂きたいという趣旨のもとで実施いたしました。そのため、多くの方々がお越しになれるよう、プログラム内容の工夫はもとより、開催日時を昨年同様土曜日の午後に設定するとともに、開催会場も交通の便が良い福岡市内の中心(天神)としています。これらの工夫もあって、参加者には一般女性の方や家族連れの方も多く見受けられ、大変嬉しく思っています。

 広報面では、昨年度と同様に広報誌への案内掲載や、後援頂いている各機関へのHP掲載を依頼しました。また、今年は新聞記事としても掲載頂き、より多くの方にwDNを知って頂くことができたと思います。その甲斐あって参加者は少しずつ増加しており、地道に改善を図りながら、広報してきた努力が実を結び始めてきたと実感することができました。  

 なお、wDN当日に実施したアンケートでは、「いつも楽しいです!また来年も参加させていただきます!」「次は子どもも連れてこようと思いました」「ダムに携わる色々な方々の公演が聞けて、更に懇親会でお話ができたり、とても楽しかったです!来年も参加したいです!」といった嬉しい意見も頂いております。 九州地区でのwDNの開催は、まだまだ試行錯誤の段階ではありますが、このようなイベントを通して、ダムへの関心の高まりや広がりは加速度的に大きくなると感じています。  

 これまでの経験を活かし、ダム工学会九州地区連絡会では、今後もwDN開催を始め、ダム分野の発展に繋がるイベントを積極的に企画・実施していきたいと考えています。  

 最後になりましたが、wDN in Kyushuを開催するにあたり、(一社)ダム工学会、(一社)九州地方計画協会、国土交通省九州地方整備局、福岡市、 (公社)土木学会西部支部、 (一社)建設コンサルタンツ協会九州支部、 (一財)日本ダム協会/ダム工事総括管理技術者協会、御講演者の皆様など、関係各位に多大なご協力を頂きましたこと、厚く御礼申し上げる次第です。

令和5年度 with Dam ★ Night in Kyushu 開催報告

 

 

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