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行事報告
第39回現地見学会の開催について(報告)
現地見学会小委員会
第39回ダム現地見学会は、一般社団法人日本大ダム会議とダム工学会との共催で、平成25年10月3日(木)〜4日(金)に開催しましたので報告いたします。
1.概 要
最近、既存施設の維持管理と長寿命化が社会的な課題としてクローズアップされています。ダムにおいても、新規ダムの建設以上に、ダム維持管理や長期供用の重要性が認識されつつあります。
現地小見学会では、毎年ダム建設現場を対象として見学会を開催してきましたが、今回は趣向を変えて、このような趨勢に対する既設ダムの取組みを学習することを目的とし、東京電力(株)のご協力により、信濃川水系梓川に建設された東京電力所管の安曇3ダム(奈川渡、稲核、水殿)および上高地にある大正池を調整池とする霞沢発電所を見学しました。
東京電力(株)からは、アーチダムの維持管理状況、今後想定される課題と対応、および堆砂対策の現状など、実際に管理に従事されている方々の生の声を聞くことができ、参加者をとともに活発な議論を行うことができました。
また、今回の見学会の団長は、吉越洋前日本大ダム会議会長に引き受けていただき、現地での補足説明や水力開発の歴史に関する講演を行って頂きました。参加者は、若手からベテランまで、ダムの設計や施工を専門とする方々が集まりましたが、水力発電に触れる機会は少ないようで、発電の知識を深める意味でも有意義な見学会であったとの感想を頂きました。
紅葉が始まったばかりの上高地での散策や、秘湯白骨温泉での宿泊は、見学会のオプションではありましたが、参加者からは非常に好評でした。
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上高地大正池をバックして 参加者集合写真 |
2.参加者
吉越洋団長以下、46名の参加を頂きました(小委員会事務局幹事を含む)。参加者の内訳は、財団6名、電力会社5名、ゼネコン・メーカ22名、コンサルタント11名、個人参加2名となっています。学生会員の参加はありませんでした。今後、学生や発注者からの参加者が増えるような工夫が必要だと考えます。
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稲核ダムでの集合写真 |
3.見学場所
奈川渡ダム
所在地 長野県松本市安曇奈川渡
目的 P、 集水面積 380.5 km2、有効貯水容量 94,000千m3
型式 A、 H=155.0m、L=355.5m、V=660,000 m3
竣工 1969年
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水殿ダム
所在地 長野県松本市安曇稲核
目的 P 、集水面積 431.0 km2、有効貯水容量 4,000千m3
型式 A、 H=95.5m、L=343.3m、V=301,000 m3
竣工 1970年 |
稲核ダム
所在地 長野県松本市安曇稲核
目的 P 、集水面積 470.4 km2、有効貯水容量 107,000千m3
型式 A、 H=60.0m、L=192.8m、V=65,000 m3
竣工 1969年 |
霞沢発電所
所在地 長野県松本市安曇
1928年11月運用開始
最大出力:39,000kW、 常時出力:12,300kW
最大使用水量:10.57 m3/s
落差有効落差:453.65m |
4.行程
日 程 |
行程 |
10/3 |
13:00 松本駅集合
14:00 霞沢発電所 見学
15:00〜16:30 大正池取水口、浚渫工事概要説明、見学、質疑
17:00 上高地散策
宿泊(白骨温泉 湯元斎藤旅館)、 懇親会 |
10/4 |
08:30 講演 「水力開発の歴史 」 前日本大ダム会議会長 吉越 洋氏
09:30 ダム工学会地質・基礎研究部会報告
10:30 奈川渡ダム見学( 管理事務所説明、ダム内部見学)
12:00 昼食
13:00 水殿ダム、稲核ダム見学
15:00 松本駅解散 |
5.見学報告
6.謝辞
今回の見学会を通じて、東京電力株式会社本社、松本電力所、梓川総合制御所の関係核には、忙しい中、多大なご協力を頂きました。
毎日の施設維持・管理でのご努力に敬意を表するとともに、感謝の意を表します。
7.会計収支
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現地見学会記録の作成・送付終了後、収支精算し、報告する。 |
8.CPD
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本見学会は、土木学会のCPD認定プログラムとして開催した。 |
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